原作を読んでかなり気に入った作品だったのでどう映画化されるのかとても気になっていた。特にヒロインの西宮硝子をうまく演じる事ができるのかどうかという点で。結論からいえば、原作を大切にした非常にうまくまとまった作品になっていたと思う。原作ファンからしてみても合格である。とはいえ原作を超えるかというとそうでもなく、やはり尺の関係か駆け足でやや説明不足に感じる部分もあったので漫画か映画かどちらかといえば原作を勧める。特にラストシーンに関しては完全に漫画に軍配が上がる。
ただ映画を見てから原作を読めばより違った感動が味わえるだろうし、逆に原作を読んでからこの映画をみてもそれほど大きな不満を抱くことは無いように思う。そういう点で双方向のファンに納得させることができるという点で丁寧な作り方なのではないかと感じた。
いじめや障害など現代社会の持つマイナスの部分を描いている作品なので、いろいろと考えさせられる部分が多い。学生はもちろんの事、社会人にとっても上司や部下、同僚といった人間関係があれば嫉妬や羨望もあろうし、また人の親ともなれば子どもがであう様々な人間関係にどう接してどうアドバイスを与えるか、あらゆる人間にとって考える指標になる作品だと思う。未読の方にはぜひ一読をおススメしたい。
人の人生を語るより自分の人生をなんとかしなければならないのだが。
人生滅亡まで・・・あと346日。