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【映画】『ペンタゴン・ペーパーズ』感想

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おススメ度★★★★

 報道の自由をテーマにしたワシントン・ポスト紙の実話が基に。メガホンを取るのは名監督の名を欲しいままにするスピルバーグ監督。私は『レディ・プレイヤー1』のような娯楽作品よりも『シンドラーのリスト』などこういった社会派の作品の方が好きです。

 主役を演じるのは『The  Iron Lady』のマーガレット・サッチャー役でアカデミーに再び輝いた名優メリル・ストリープ。『プラダを着た悪魔』と言い、いまや「強い」おばあ様役をやらせたらこの人は随一なんではないでしょうか。そして2年連続アカデミー男優のトム・ハンクスも出ておりますが、実は最初キャスティングを知らずに観ていて彼だとは気が付きませんでした。彼ももう60代。さすがに老けましたねえ。それはさておきこの二人の名優が時の権力者や会社の役員の圧力に対して果敢に立ち向かっていく姿が描かれています。

 原題は『The Post』という事でワシントン・ポスト紙を扱ったこの映画にはそちらの方がより深く映画のテーマを現している気がします。『ペンタゴン・ペーパーズ』という米国機密文書は確かに重要な素材なのですが、それはあくまでもストーリーを展開させるための道具であって、この映画の言いたいことは報道の自由を貫くために勇敢に立ち向かったポスト紙の素晴らしさなのだと思うからです。

 

 内容的にはニクソン時代のベトナム戦争末期が描かれており、それまでのJFKやジョンソン大統領といったアメリカ合衆国の時代背景がある程度頭に入っていないとやや難解な内容になってしまうと思います。そういう点で視聴者をやや選ぶ作品ではあると思いますしラストシーンも知識のある無しでかなり爽快感が違ってきてしまいます。興味のある人にはおススメできる作品です。