果して「鬼滅の刃~無限列車編~」はなぜ大ヒットしているのでしょうか。たしかに「鬼滅の刃」自体はアニメがヒットはしましたが、それはあくまでもヲタク界隈の話であって世間一般の話とは別モノだと思っていました。しかしながら、どうもそうではなく、普段はアニメを観ないような人でも「鬼滅の刃」を読むなり観るなりしていたようで「全集中」なんていう言葉が一般人からも漏れ聞こえるようになっていました。
そんな土壌ができあがっていたことは大きな要因ではありますが、今回のストーリーはアニメ1期(2期があるのかは定かではありませんが)の続編という、かなりニッチなものでした。アニメ観てない人は関係無しというシナリオであるわけですが、果たして観客の全員がアニメを観ていたかというとちょっと疑わしい気もします。ということは、完全に続き物であるにも関わらず、それを無視して人を惹きつけたことになるわけで、これはもうなかなかスゴイ。
これはもう作戦勝ちとしか言えないと思いますから、プロデューサーの手腕は大したものだと思います。宣伝がバッチリはまった結果だということは否定できないのではないでしょうか。新型コロナウィルスの影響で封切り映画が少なかったためライバルがいなかったという話もありますが、それならば他の映画も同じ条件なわけで、単にそれが理由ではないでしょう。しかしながら、この時機に公開したことは大きな意味があったように思います。アニメが大ヒットし、また原作がファンのボルテージが上がっている状態で終幕し、それこそ「鬼滅ロス」なんていう言葉が囁かれるくらいでした。
そういったファンの喪失感が最大限の状態で公開されたわけですから、もうその期待度がMAXだったのも道理なわけです。
「鬼滅の刃」は原作よりアニメの方が評価が高いように感じますが、他にも「進撃の巨人」なんかも同じパターンだと思います。どちらもアニメヲタクだけにとどまらぬ幅広いヒットとなっていて、アニメ化が大成功した例でしょう。どちらの作品も漫画がそれなりに話題となったものの、アニメ化で一気に人気に火が付いた感じがします。他にも漫画が話題になった作品は数多くあり、そこからアニメ化したものも同じく数多ありますが、このような大ヒットとなる要因というのはまた別にあるんでしょうね。