おススメ度★★
夢枕獏氏といえば『陰陽師』シリーズであったりとか『キマイラ』だったりとかオカルト・SFの作家のイメージが強かったので、今作品の様なリアリティびっちりの山岳小説はちょっと意外でした。
まずもってジョージ・マロリーという偉大なる登山家を知らないと、彼がエベレストを登頂できたかどうかといったこの作品最大の主題の重要性が理解できなくってストーリーの重みについていけません。
冬山の表現であったり、山好きな方には結構刺さるんじゃないかなあとは思いましたが、そもそもそういう人たちってアウトドア派でアニメを家でコタツはいって観る層とは違うから、この映画の良さを理解できる人たちの元に届く可能性っていうのはなかなかもって小さいのではないかなあと思いました。
好きな人にはとことん刺さる作品だと思うし、良い作品だとは思いましたが売れる作品ではないんだろうなあ、というのが実感。