趣味全開で世界を巡る

オタクなおっさんがアニメ・ゲームにうつつを抜かしながら時間が空いたらカジノを中心に世界へと旅立つ。目標は月1海外旅行。

済州(チェジュ)島の世界自然遺産の巡り方 チェジュ初体験4日目

  この日は済州(チェジュ)島にある世界自然遺産を見に行こうと前日のうちに1日観光タクシーを手配してありました。1日のチャータータクシーだと4時間で₩80,000(約8,000円)、8時間で₩120,000(約1万2千円)が相場のようです。チェジュ島の世界遺産は3か所あり、韓国最高峰1950mの漢拏(ハルラ)山、かつて溶岩が流れる事によってできた萬丈窟(マンジャングル)、海底火山によってできた地形城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)があります。これら3つを一気に見ようと思ったので4時間では短いと思って8時間コースを頼みました。日本語ガイド付ですが、昼食はつかないところ。中には昼食付きでもう少し安いところもあります。私は前日の夜に急に頼む事にしたのでLINEで連絡がすぐ取れそうなところにしました。LINEしたら20分くらいで返事が来て、当日の朝は9時にホテルのロビーに迎えに来るとの事でした。

 

↓私が申し込んだ済州観光タクシーさん

http://jeju-kankou.com/

 

 朝ホテルのロビーに現れたのは3人の孫がいるというブンザさん。大きめの車できてくれたのですが、そういえば一人なのに人数を伝え忘れていていました。申し訳ない。行先は昨日LINEで伝えてあったのでコースはもうきめてくれていて、まずは萬丈窟(マンジャングル)へ。小1時間とのこと。昨日の夜はあまり寝ていなかったのですが社内で移動時間に寝ればいいかと思っていました。ところがドライバーのブンザさんはしゃべるのが大好きみたいで寝かしてくれないww。まあおかげでとても勉強になりました。

 萬丈窟の駐車場に到着するとブンザさんは案内はできないので自分で行ってきてくれとの事。ドライバーさんは案内をする免許をもっていないので観光地はついていけないそうです。日本では京都などタクシードライバーが観光地をガイドしたりしますが、外国にはよくあるルールですね。というわけでひとりでチケット売場へ。大人は₩2,000です。安いですね。チケット売場のすぐ横がもう入口の階段です。

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 階段の手前に温室計らしきものが。外は24度で中は11.8度なのかな?夏なので半袖短パンできましたが、これはちょっと勉強不足でした。この後かなり寒い思いをすることになります。

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 中はライトアップされているものの結構暗くて足元がおぼつきません。普段はクロックスですが、この日はちゃんとスニーカーに履き替えてきてよかった。水が滴り落ちて濡れてるし凸凹してかなり歩きにくい。中にはところどこか解説があってちゃんと日本語もあります。

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 洞窟の一番奥までは15分くらいでした。約1㎞。日本にも鍾乳洞はたくさんあって雰囲気は一緒なんですが、石灰岩が溶けてできているわけではないので壁が結構なめらか。その辺が珍しくて世界遺産なんでしょうか。帰りは同じ道を帰ってきます。

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 マンジャングルを出たら次は城山日出峰へ。その名の通り朝日がキレイらしいですが観光タクシーではちょっと時間が合わせづらい。現地に泊まるかレンタカーで行くしか無さそう。ここもやっぱりブンザさんは駐車場で待っているので自分だけ。しかしこれが後にちょっとしたパニックを生むことに。

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 済州島の東の端にある城山日出峰ですが、かつては元の襲来の際に砦が築かれていたらしい。たしかにこれなら難攻不落そうです。高さは180mと聞くとそれほどでもないのですが、実際登ってみると結構大変。往復で小1時間でしたが結構足が疲れました。

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 頂上からは周囲の海が見えます。かつては島だったものが削られてチェジュ島とつながったようですね。なんだか函館の雰囲気に似ています。さてそんなわけで下山して駐車場に戻ると、車が無い!どこをどう探してもブンザさんがいないのである。まさか置いて行かれたのかと思ったが、料金はまだ払っていない。ではなぜ?そういえばカメラを持ってきていたのだが、SDカードをホテルに忘れていたのでした。なのでこの時は車内に置きっぱなし。せいぜい5万円くらいのものなのですが、たしかに売り払えば今日の料金よりは高くはなりそう。まさか、そんなことが!?

 唯一の希望は1時間くらいかかりそうなので12時くらいに戻ってくるかな、と言っていたのですが案外早くて40分くらいで戻ってきた事。なのでガソリンを入れに行ったり何か買い物とかあるいは緊急事態でもあったのか、と思ってみる。とりあえず12時まで待ってみて戻ってこないようなら警察に行くしかないなあなどと考えていました。

 

 すると12時ちょっと前にブンザさんが駐車場に戻ってきました!

「お腹空いたからスープ飲んできた」

 いや、まあそれはいいんだけど、こちとらすげえ心配したよ・・・。で、そこがすごい美味しかったからお昼ごはんはそこにしようとのこと。

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 というわけで城山日出峰から車で数分のところにあるお店へ。店の名前はサッパリわかりません。

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 注文はブンザさんのおススメしてくれたユッケジャン。₩8,000です。たしかに言うだけあってかなり美味しい。もっと辛くてもよかったのですがこれはそこまで辛く無くて誰でも美味しいのではないでしょうか。ブンザさん曰く新済州の街中だとこれより美味しくないのに₩10,000はするとの事。たしかにそんな気がします。

 

 残すは漢拏(ハルラ)山なのですが、時間的には余裕があるので済州民族村に寄ることに。わりと定番のコースのようですね。自分は韓国ドラマを見ないのですがチャングムの名前は聞いたことがあります。その中で冬虫夏草を取りにくるのがこの村だそう。

 もともとチェジュという島は火山でできた島で石が多く米が育たない地形で作物も取れず貧しかったそうです。また川もないので水は山に沸く地下水を取ってくるか雨は多いのでそれを利用するといった生活でした。そんな昔ながらの生活をしていた人々が暮らしていた村が今も残っていて、まだ住んでいる場所だそうです(今はさすがに電気・水道はあるそうです)。韓国の文化遺産でUNESCOの世界遺産入りを狙っているんだとか。日本の白川村みたいなものですね。

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 チェジュ島はその昔に三多島、三無島と呼ばれていました。女性と石と風が多く、泥棒、乞食、門が無いというものです。女性が多いというのは諸説ありますが男性は早逝しやすかったようですのでチェジュでは戦前までは一夫多妻制だったそうです。男性は子供を産むために非常に重要で、大切にされたそうです。リアルパラレルパラダイスですねw。ちなみにチェジュに来ると必ず目にするトルハルバン(石の像)。あれもこの一夫多妻に由来するらしい。どこかで見た形だとは思いませんか?男性とHな女性ならたぶん想像がつくのではないでしょうか。あれは男性への様々な願掛けの意味合いがあるのでしょう。ちなみに鼻をさすると男の子、耳をさすると女の子を授かるんだとか。

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 石が多いのはまあ火山岩だからわかりますし海風というのもわかります。泥棒がいないというのはそもそも貧しくってろくに盗むものもないうえに島では少ない人数の共同生活なのですぐに犯人がばれてしまうから。乞食というのは人に分け与えるほどの物を持った豊かな人がいないから。で、そんなわけだから家に門がないんだとか。

 その代わりに家の入口には三本の棒があって、これがかけてあると留守の意味。1本、2本、3本でそれぞれ意味が違います。

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 今では像になっていますが1980年ごろまでは実際に家庭では豚が飼われていました。通称ウ○コ豚。豚に食べさせる餌がないので、野外にあるこのトイレでしたものを豚さんに上げていたのだとか。足元にある棒は男性専用です。なぜかわかりますか?それは用を足すときにしゃがんだ時に、豚さんがウ○コと間違って食いつきそうになるものが見えるからです。なので用を足し終わるまではこの棒で豚さんの入り口をせき止めとくそうです。ちょっと玉ひゅんなお話でした(゜-゜)。

 

 いろいろな説明のあとは特産品のお話。そこまで押し売り感は無いですが、自分はちょっと苦手。まずチェジュの女性が長生きなのは事実なようで確かに腰の曲がった女性などが少ない。それを調べてみたら馬の骨に起因するのだという事でした。豚骨スープや牛のテールスープなどを飲んだことのある人は多いでしょうが、チェジュには牛がいないのでテールスープなどがなくカルシウム不足になりやすい。そこで代わりに馬の骨を使ったそうなんですが、馬の骨は骨密度が高くてスープにしてもあまり意味が無いので粉末にして飲んでいたそう。それがチェジュのおばあちゃんたちの骨を丈夫にしているらしい。また冬虫夏草は古来の茅葺の屋根でできるので、これが滋養強壮やそもそも抗癌剤としても有効でそれが長寿につながっているらしい。あとは五味子茶。

 馬の骨も冬虫夏草も結構いいお値段だったので五味子茶(₩40,000)と馬油(₩50,000)だけ頂いていく。普段はあんまお土産買わないんですが、寄付の意味もあるみたいなので。

 

 そのあとは漢拏山へ。

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 雨こそ降りませんでしたが微妙な空模様。登山にはそんなに興味が無いのでまあこれでよしとします。

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 その後はわりと観光コースに入っている神秘道路(日本語ではおばけ道路)へ。この道上がりに見えますか?下りにみえますか?実際には下りなのですが目の錯覚で上がりに見えるらしい。・・・と言われたものの微妙な感じ。まあ、言われればそんな気もしないでもないですが。

 

 というわけで主だった観光地は巡ったもののまだこの時点で14時。もう少し時間があるので旧済州の市場・東門市場に連れてきてもらいました。

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 ミカンが食べたかったけど1kg₩7,000とか。そんなにもいらないのである店で₩1,000札1枚だけ出して2個だけちょうだい、ってジェスチャーしたらOKでした。

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 大好きなトッポキを。このお店のはそんなに辛くありませんでしたが、この韓国ソウルフードは最高ですね!

 

 というわけで1日観光を終えて帰ってきた後は昨日の睡眠不足と当日のある気疲れで早めに就寝となりました。