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『天気の子』がネットの批評家たちにイマイチ称賛されない理由

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 興行収入はガンガン伸びていてヒット作といってよい『天気の子』ですが、ネット界隈ではイマイチだったと評する批評家も少なくありません。果たしてどちらが正しいのかという事よりも、そういった現象の裏を考察してみようと思います。

 

 

 まず、批判する人の多くが「君の名は。」は良かったけれど、という論調を持っています。しかし私からすればどちらの作品もクオリティ自体はそれほど大きな差はありません。ではなぜそれなのに批判されてしまうのか。その一つはまず期待の大きさにあるのではないでしょうか。宮崎駿監督にしても細田守監督にしても大ヒットを飛ばすと続編には物凄い期待がかかります。おそらく批評家たちもそういったフィルターで観てしまうとどうしても物足りなさを感じてしまうのではないでしょうか。おそらく「君のは。」を知らずに「天気の子」を見たら絶賛しているように思います。次に批評家とはそもそも偉そうに他人を卑下して自らの自尊心を護る傾向があるという事です。全部が全部ではありませんが、クリエイター崩れになればなるほどこの傾向は顕著です。まあいわゆる僻みですね。そういうわけでこれら批評家のコメントを鵜呑みにするのは危険かもしれません。

 

 さて、では「天気の子」は名作なのかという問題ですが、良くも悪くも「君の名は。」の大成功を元にほぼ同じパターンを踏襲して作られている気がします。都会で出会う少年少女、ちょっとしたお色気シーンに、ゆるいギャグなど路線が変わっていません。それゆえに前作と同じレベルの満足は得られますがそれ以上ではありません。これは勝手な妄想ですが、ひょっとすると新海誠監督の中で「君の名は。」の大成功で一定の満足感を得てしまったのではないかという感じがします。その満足感が、これまで以上の作品を作りたいというハングリーさを生み出さなかったのがこの作品の出来栄えにつながっているのではないでしょうか。

 

  そして試写会なしといったプロモーションの手抜きが、そんなことをしなくても売れるだろうという傲慢な姿勢に映っているのではないでしょうか。まあ事実売れているわけですから確かにそれほど大きな間違いではなかったのかもしれませんが、個人的には成功だったとは言い切れないきもします。

 

 というわけで、いろんな意見がありますが、気になる人はとりあえず観てみるとよいのではないのかなあと思います。