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『日本沈没2020』湯浅監督が描く現代日本版・人の生き方に目線を向けたヒューマンドラマ

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おススメ度★★★

 

 小松左京先生の原作SF小説は何度も映画化されたりして、読んだことや観たことのない人でもおそらく『日本沈没』というその強烈なタイトルを耳にした覚えはあるのではないでしょうか。

 そんな名作を、今年話題となった『映像研には手を出すな!』のアニメ化をされた湯浅政明監督が現代版にリメイクした作品です。果たしてどうのようなテイストになるのか非常にきになるところですが、ヒントのカギはNetflixオリジナルアニメというところにあった気がします。

 というのは同じく湯浅監督がNetflixオリジナルで制作した『デビルマン』と路線が似ていてわりと人間の死や非人道的な行為が描かれていて胸糞悪かったりする部分があります。そんな中必死に生きていく主人公の歩を中心にストーリーが描かれているわけですが、官邸を中心としていた原作と比べ一般市民目線で描かれているのでどちらかというとサバイバルアニメに近くなっています。それはそれでよいのですが、ストーリーの展開中にちょっとご都合主義的すぎる場面が数多く見受けられたのがちょっとリアリティ無い気がして残念でした。とはいえ全体的にはメッセージ性もあって良くまとまった作品で、沈没というのは無いにしても似たような境遇になったら自分はどう生きるのか、という問いかけをしてくれる部分は観る価値があるように思いました。

 それはともかくこの作品中でもラップが登場するのですが、最近の湯浅監督は必ずキャラクターにラップを歌わせないと気が済まないんですかね?ラップがあまり好きではない自分はちょっと違和感あるのですが、この作品に関して言えば結構良い演出になっていたと思います。