もともと日韓関係がこじれた原因と言われるのが韓国最高裁の徴用工問題。まあ解釈次第なわけで韓国が言いたいことはわからないでもないけれど、基本的に賠償問題は解決済みという見解の日本としてはとても飲めるものではありません。それに対する日本の報復という形になった貿易優遇国からの除外に対する、さらなる仕返しがGSOMIA破棄だったわけです。
文政権はもともと対日強硬派の支持が強かったですし、時折韓国人がみせる日本に対する劣等感のようなものにうまく火をつけたような気がしていました。ですからGSOMIA破棄も日本に対するいやがらせであって、これをやめてしまってはこれまでの方針とは違ってしまい日本に媚びたととられてしまいます。そうなると彼の支持基盤が揺らいでしまいますから、これは本当に大きな決断だったと思います。アメリカもエスパー国防長官を送り込んだり防衛負担費を5倍にするとか散々脅したせいでもあるとは思いますが、それでも文政権にとっては命取りになる選択だったと思います。
これでは彼を支持する人々も失望するでしょうし、もとより親日派は彼を信用しないでしょうから彼の政治家としての寿命は確実に縮まったのではないかと思います。それでも日韓関係においてはプラスの判断だと思いますから、ひょっとしたらこの功績を評価できる冷静な人々によって存続できるかもしれません。でもそんな判断力を持った国民が多いなら対日非買運動などやってこないでしょうから、おそらくそれは難しいでしょうね。
文さん、日本人としてはありがとうと言いたい選択でした。