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【映画】『ジョーカー』アカデミー賞最多11部門ノミネートの話題作 ホアキン・フェニックスの怪演が物悲しい異色作

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おススメ度★★★

 

 ジョーカー(JOKER)というのが「バットマン」シリーズの悪役だという事を知らないとなんだかよくわからない作品になってしまうとは思いますが、通常主役サイドからの視点で描かれるアメコミヒーローものが悪役に焦点をあてて描かれている点がまず異色です。そしておそらくわりと単純な勧善懲悪ものとして描かれていたアメコミヒーローものの悪役が、実は庶民と同じ感覚を持ち、ジョーカーの場合はどちらかというと弱者であったという点がとても新鮮でした。元来子ども向けであったシンプルなアメコミに大人の世界の複雑な悲哀を持ち込んで、世界観の奥行きをとても深いものにしたという点でこの作品はなかなか意義が大きいと思います。

 

 これまでも「バットマン」シリーズでジョーカーを演じてきた役者はジャック・ニコルソンや史上最高との評価が高いヒース・レジャーなど名優が並んでいましたから、当初主役のホアキン・フェニックスはオファーを断ったそうです。しかしながら今作を観てみると監督の彼しかいないという信念は間違っていなかったように思います。これまでホアキン・フェニックスというとリバー・フェニックスの弟だというような認識しかなかったのですが、今作で評価が変わりました。

 

 この作品はバットマンシリーズが好きな人ほど楽しめるとは思いますのでなるべく前作などを観たうえでの視聴が望ましいでしょう。

 


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